税理士・弁護士・行政書士・司法書士の士業ネットワークを持つ「いい相続」が解説

相続財産の調査、確定について

相続税相続財産の評価

相続財産の調査、確定について、基礎知識や手続きの期限・詳細などを、士業ネットワークを持つ「いい相続」が分かりやすく解説します。

故人にどんな財産があって、どれくらいの額の評価になるのか。それ次第で支払う相続税の額が変わってきます。財産の調べ方や評価の仕方を知っておきましょう。

目次

相続財産の調査・確定の基礎知識

相続の手続きを始めるにあたって、まずしなければならないのが、故人(被相続人)がどんな財産をどれだけ持っていたのかを調べることです。生前に遺言書や財産目録が用意されていれば別ですが、なんの準備もないまま亡くなった場合は、財産を調べることからはじめなければなりません。仮に遺言書や財産目録が用意されていた場合であっても、記載漏れがあるなど、内容が正しくない可能性もあります。

相続税の申告には10カ月以内という期限があるわけですから、相続財産の調査と確定はなるべくスピーディに行わねばなりません。しかも正確であることが重要です。相続税の申告にあたって申告漏れがあれば、相続税を追加で徴収されるだけでなく、延滞税や過少申告加算税などが課せられる可能性があるからです。

また新たな財産が後から見つかったりすれば、そのたびに遺産分割協議をしなければなりません。相続財産には借金や債務など負の財産もありますから、相続放棄の手続き(被相続人の死亡から3カ月以内)をするかどうかを検討するためにも、素早く正確な調査が必要とされるわけです。

相続手続きが必要となる財産

では、何が相続の対象になり、何が対象にならないのでしょう。この点、相続対象にならないものとして、例えば、簿記などの資格、運転免許、年金受給資格などの一身専属権と言われるものがあります。

一方、相続財産の対象となるのは、土地、建物、現金、預貯金、証券、自家用車、ゴルフ会員権、家財道具などがあります。

注意しなければならないのは、相続財産にはこういったプラスの財産だけでなく、マイナスの財産もあるということです。借金や債務などがそれで、被相続人に代わって返済などの義務を負うことになります。

相続財産になるかどうか内容の検討が必要なものに、生命保険があります。被相続人が保険の契約者で、かつ保険金の受取人であった場合は、死亡保険金や解約返戻金は相続財産となります。しかし、被相続人が契約者であっても、相続人が受取人であった場合、保険金は受取人のものになり、相続財産にはなりません。ただ、この場合はみなし相続財産とされ、税の計算上は課税の対象になるので注意しましょう。

相続財産はどう探す?

何が相続の対象になるのかわかったら、次はそれをどう探すかです。

まずは自宅をくまなく探しましょう。金庫や机の引き出し、棚、仏壇など大切なものを保管しているような場所を探し、通帳やカード、金融機関などからの郵便物、権利証、登記簿謄本、売買契約書、株券、借用書などがないかどうか確認するのです。

特に通帳が見つかれば、預貯金の存在を確認できるだけでなく、出入金などの取引明細から株式や投資信託などの他の金融商品の取引や、負債の存在も確認できます。

また最近はパソコンやスマートフォンで金融の取引をするケースも非常に多いですから、パスワードが分かればメールやアプリを調べて取引の状況などを確認できることもあります。

自宅以外では貸金庫に通帳や印鑑が保管されているケースがあります。貸金庫を開けるには、相続人全員の同意が必要で、戸籍謄本の提出が求められます。

不動産の有無を調べるためには、登記済権利証や登記識別情報通知、固定資産税の納税通知書などを探します。また、自治体ごとに名寄帳を取得することでも確認することができます。不動産の所在を確認したら、法務局で不動産登記事項証明書を取得し、不動産の権利関係を確認しましょう。

相続人の確認

では、誰が相続人になるのでしょう。民法では相続人となる人の範囲を、婚姻関係と血縁関係に基づいて定めており、これを法定相続人と言います。法定相続人は被相続人(個人)の配偶者、子、父母、兄弟姉妹です。

このなかで配偶者は常に相続人となります。それ以外は遺産を受け継ぐ順番が決まっており、第1順位が子(子が亡くなっている場合は孫)、第2順位が父母(父母が亡くなっている場合は祖父母)、第3順位が兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥や姪)です。上位の順位の相続人がいれば、下位の順位の人は相続人になれません。例えば被相続人に子がいれば、被相続人の父母は相続人になれないわけです。

また同じ順位の相続人が複数いる場合は、その全員が相続人となります。

遺産相続をするかどうかの判断

相続人だからといって、必ず相続しなければならないわけではありません。相続人は相続するかどうかを選択できます。ただ、相続の開始があったことを知った日の翌日から3カ月以内に選択の決断をしなければなりません。

相続を承認する場合は、被相続人の財産と債務のすべてを承継する「単純承認」と、財産の範囲内で債務を承継する「限定承認」があります。限定承認とは、プラスの財産で払える限度で、マイマスの財産を承継する方法です。

「相続放棄・限定承認について」はこちら>>>
https://e-sozokuguide.com/guide/abandonment/

相続財産の評価方法

財産の所在を調べたら、その財産の相続税評価を算出して相続税申告の可否等を判断します。この換算(評価)の方法は財産の種類によって異なります。

例えば預貯金は被相続人が死亡した日の残高です。株式、投資信託などの有価証券は、死亡した日の時価などとなります。

土地は路線価が定められている地域なら路線価で計算、定められていない地域ならば、土地の固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて計算し、評価額をはじき出します。建物は固定資産税評価額が評価額となります。

このほか自動車は下取り査定価格、家財は「再調達に要する金額」、美術品や骨とう品は、鑑定価格または時価、ゴルフ会員権は取引価格の70%が評価額となります。

これらの相続税評価額の合計額から借金等の負債を控除した合計額が相続税の基礎控除を上回れば(3,000万円+法定相続人の人数×600万円)、相続税申告の必要があります。

財産の評価、特に不動産は算定がむずかいしい場合も多いので、税理士などの専門家に相談するのも一考です。

まとめ

●相続財産を確認しなければ、相続税の支払い額を確定できません。相続税の支払い期限は10カ月と決まっているので、財産調査はスピーディにする必要があります。

●遺言や財産目録があれば、その内容の確認を。何も財産の全貌を示す書類がなければ、故人の通帳や証書など書類やその関連資料を探して財産調査します。

●財産によって評価方法は違います。預貯金などの現金はよいですが、有価証券などの値動きするもの、不動産のように、評価の尺度がいくつかあるものもあるので、場合によっては専門家に相談を。


相続財産の調査、確定について解説しました。相続税の支払い期限に間に合うように行う必要のある財産調査。手続きの進め方に不安がある場合はプロに相談してみると良いでしょう。

相続財産の調査、確定について不安がある場合、プロに相談することも可能です。お困りの際は、税理士・弁護士・行政書士・司法書士の士業ネットワークを持つ「いい相続」にぜひご相談ください。

記事監修

税理士法人チェスター(https://chester-tax.com/)代表 荒巻善宏(税理士・公認会計士・行政書士)

2004年に公認会計士二次試験に合格。2008年、資産税・相続税専門の税理士法人チェスターを設立。現在は職員総数175名、全国に6拠点展開(三越前、新宿、横浜、大宮、名古屋、大阪)。年間1,000件(累計4,000件以上)を超える相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスを誇り、中小企業オーナー、医師、地主、会社役員、資産家の顧客層を中心に、低価格で質の高い相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策提案、事業承継コンサルティング等を行っている。各種メディアやマスコミから取材実績やセミナー講師、テレビ出演の実績多数有り。会計事務所向けの相続税申告の支援を行う「チェスター相続ビジネスクラブ」は3,000名を超える税理士が参加している。主な著者に「相続はこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)」「税理士が本当に知りたい相続相談Q&A(清文社)」等多数。

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