税理士・弁護士・行政書士・司法書士の士業ネットワークを持つ「いい相続」が解説

不動産の相続登記について

所有権移転登記申請書登記事項証明書

不動産の相続登記について、基礎知識や手続きの期限・詳細などを、士業ネットワークを持つ「いい相続」が分かりやすく解説します。

土地や建物など、不動産を相続した場合、どのような手続きが必要になるでしょうか?1つずつ解説していきます。

目次

不動産の相続登記の基礎知識

被相続人が亡くなって、その財産のうち土地や建物などの不動産を相続する場合は、

①相続人同士で遺産分割し、相続
②遺言書に従い相続
③法定相続分で相続

という3つのパターンのいずれかと思います。

いずれも、相続登記の手続きを行い、名義変更します。この手続きは不動産住所を管轄している登記所で行うことになりますが、遠方の場合には司法書士に依頼すれば手続きを代行してもらえます。

手続きには必要な書類が数多くありますので、事前に登記所に連絡し、何が必要か確認したほうが無難です。

不動産の相続登記の目安

不動産の名義変更は下図のような流れで行います。おおまかに言うと「登記の申請」→「登記の審査」→「登記の完了」となります。

この手続きはいつまでに行わなければいけないという期限はありませんが、のちのちの事を考えて、できれば早めに手続きしましょう。

ちなみに相続する不動産に根抵当権が設定されている場合は期限があり、根抵当権の債務者が死亡してから6ヶ月以内に後継債務者(指定債務者)を定める合意の登記を行います。
また、住宅ローンが残っている不動産の相続ですが、「団体信用生命保険」が使われていた場合は、契約者が死亡すると残金は保険金で支払われ、ローンは完済されます。相続手続きで名義変更する際には、抵当権を抹消する手続きを行いましょう。

不動産の相続手続きの申請方法

相続登記の手続は以下の3つの方法で行えます(必要な書類は次章「不動産の相続登記に必要なもの」を御覧ください)。

① 法務局窓口での申請
書類一式と、書類の書き間違いなどがあったときにその場で書き直して提出できるよう、書類に使った印鑑を持ち、法務局の「不動産登記係」に持参します。書類を提出してから1週間〜10日後に登記完了予定日となります。もう1度法務局へ出向き、登記完了の書類(登記識別情報通知書、登記完了証)を受け取れば手続き終了です。この際、先に提出した書類の原本は還付されます。

② 郵送での申請
書類一式と、切手を貼った返信用封筒を書留で法務局へ送付します。登記完了予定日が来てからの手続きは、完了書類を郵送で送ってもらうか、来庁して受け取るかになります。郵送してもらう場合は「送付により以下の書類の受け取りを希望します。
・登記識別情報通知書
・登記完了証
・原本還付書類」と記入しておきます。
登記完了予定日はホームページで確認することができます。

③オンライン申請
自宅で手続きを終えることができます。また、書面での手続きよりも手数料が安くなるものもありお得です。ただし、オンライン申請には電子証明書の取得が必要となります。
法務局のホームページに手続きの詳細が記されているので、確認してみましょう。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji72.html

不動産の相続登記に必要なもの

相続登記に必要な書類は以下の通りです。

1.登記申請書
相続の種類「遺産分割協議書で登記」「遺言書に基づいて登記」「法定相続分により登記」の3パターンそれぞれで提出する書類様式が異なります。
書類は法務局のホームページに掲載されており、それぞれのケースに応じた書式をダウンロードすることができます。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html

2.対象となる不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)
不動産の基本情報(地番情報)があれば法務局で取得できます。全国どこの法務局でも取得可能です。

3.被相続人の住民票の除票
被相続人が故人となった後、住民票から除外された書類です。被相続人の最終住所の市区町村役場で取得できますが、取得できるのは相続人のみです。

4.被相続人の戸籍謄本
出生時から死亡までの戸籍謄本。これは法定相続人の確定のために必要です。出生から死亡までに本籍の移動があれば、その都度さかのぼり、それぞれの役所で(改製)原戸籍謄本および除籍謄本を取得します。

5.相続人全員の戸籍謄本
現時点での戸籍謄本を相続人全員分取得します。

6.遺産分割協議書、遺言書
遺産分割協議書は、相続人全員の遺産分割状況が記された書類です。
遺言書に基づいた相続の場合には遺言書を用意します。

7.相続人全員の印鑑証明書

8.不動産を相続する人の住民票

9.固定資産評価証明書
相続対象となる不動産のもの。不動産のある市区町村役所で取得できます。
これらの書類は個人で取得もできますが、時間がなかったり、遠方の場合などは司法書士に依頼することも可能です。

所有権移転登記申請書のひな形

所有権移転登記申請書には所定の用紙はありません。図4にひな形を載せていますのでご利用ください。また、法務局のホームページにもひな形がアップされています。

不動産の相続登記の費用

1.個人ですべて手続きした場合
概算ですが、以下のようになります。

・登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)
・戸籍謄本取得費用(450円)
・除籍・原戸籍取得費用(750円)
・住民票取得費用(約300円)
・評価証明書(約300円)
・登記簿謄本取得費用(不動産数×1,400円)
この他に、役所や法務局へ出向く交通費や諸経費が加算されます。

2.司法書士に依頼した場合
司法書士への依頼料は、約10万円が相場です。これに「1.個人ですべて手続きした場合」で説明した書類取得代が加算されます。複雑な案件の場合はさらに金額がかかることがあるので、依頼の際によく相談し、見積もりをもらいましょう。

相続登記をしないとどうなる?

手続きに期限はないので、相続しないまま放置していても罰せられることはありません。しかし、長らくそのままにしておくと不都合が生じてきます。

たとえば故人名義の不動産は売却ができないこと。賃貸や不動産運用も難しくなります。
さらに放置しすぎて年月が経つと、相続人の中には亡くなる方も出てきます。あるいは本来相続するはずだった方が死亡した場合、いざ手続きしようと思うと書類が必要な相続人が増え、手続きが煩雑になります。

こうした面倒を回避するためには、できるだけ速やかに手続きを済ませることをおすすめします。

まとめ

●不動産を相続する場合は遺産分割、遺言書、法定相続分のいずれによる相続のケースでも相続登記の手続きを行い、名義変更する。

●基本的に手続きに期限は無いが、ケースによっては期限があったり、放置しておくと手続きが煩雑になることもあるので、早めに済ませた方が良い。

●名義変更は、申請→審査→完了の三つの手順で行われる。申請には法務局窓口、郵送、オンラインの三つの方法がある。また、必要書類が数多くあり、ケースによっても書類が異なるので、事前に登記所に必要書類を確認するのが無難。書類の取得や手続きは司法書士に依頼することも可能。


不動産の相続登記の手続きについて解説しました。相続のケースによって書類が異なる等、手続きが煩雑な不動産登記。手続きについて不明点が多くあったり、不安がある場合はプロの手を借りるのがいいでしょう。

不動産の相続登記の手続きに不安がある場合、プロに相談することも可能です。お困りの際は、税理士・弁護士・行政書士・司法書士の士業ネットワークを持つ「いい相続」にぜひご相談ください。

記事監修

税理士法人チェスター(https://chester-tax.com/)代表 荒巻善宏(税理士・公認会計士・行政書士)

2004年に公認会計士二次試験に合格。2008年、資産税・相続税専門の税理士法人チェスターを設立。現在は職員総数175名、全国に6拠点展開(三越前、新宿、横浜、大宮、名古屋、大阪)。年間1,000件(累計4,000件以上)を超える相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスを誇り、中小企業オーナー、医師、地主、会社役員、資産家の顧客層を中心に、低価格で質の高い相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策提案、事業承継コンサルティング等を行っている。各種メディアやマスコミから取材実績やセミナー講師、テレビ出演の実績多数有り。会計事務所向けの相続税申告の支援を行う「チェスター相続ビジネスクラブ」は3,000名を超える税理士が参加している。主な著者に「相続はこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)」「税理士が本当に知りたい相続相談Q&A(清文社)」等多数。

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